「お客様のお荷物をお届けしましたが、ご不在のため持ち帰りました。下記よりご確認ください」——こんなSMSが届いたら、タップする前に一度立ち止まってください。ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便などの宅配業者を装った偽SMS(スミッシング)による詐欺被害が急増しており、2024〜2025年の相談件数は前年比で約1.8倍に達しています。
何が起きているのか
宅配便を装ったフィッシング詐欺は以前から存在しましたが、2026年に入り被害がさらに拡大しています。特に2〜3月の配送繁忙期を狙い撃ちするかのように被害が急増し、推計の年間被害額は120億円超とも報告されています。
AIの活用により偽SMSの文章が非常に自然になっており、一見して偽物と判断しにくくなっています。ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便・Amazonなど、あらゆる業者名を装ったSMSが確認されています。
重要なのは、佐川急便は不在通知をSMSで送ることはありませんと公式に表明しており、ヤマト運輸も電話番号宛てのURLつきSMSは原則送らないとしています。これを知っているだけで多くの偽SMSを見破ることができます。
手口の解説

①【接触】宅配業者を装った偽SMSが届く
「不在のため持ち帰りました」「配送料金が未払いです」など、実際にありそうな内容のSMSが届きます。送信元が宅配業者名のように見える場合もあり、特に荷物を待っているときは疑わずにタップしがちです。
②【誘導】URLをタップすると偽サイトに飛ぶ
SMSに記載されたURLをタップすると、本物そっくりのヤマト・佐川・日本郵便の偽サイトが開きます。URLをよく見ると「yamato-delivery.xyz」「sagawa-track.net」など公式とは全く異なりますが、焦っているとつい見落とします。
③【詐取】再配達手数料・個人情報の入力を求める
「再配達の手数料が必要です」「住所・氏名を入力してください」と求めてきます。クレジットカード番号や暗証番号の入力を求めるページに誘導されることもあります。
④【被害】カード情報が盗まれ不正利用される
入力した情報はすぐに犯人の手に渡り、クレジットカードの不正利用、フィッシングサイト経由でのアプリインストールによるスマートフォン乗っ取りなどの被害につながります。
今日からできる対策
✅ 「佐川急便はSMSを送らない」を覚えておく
佐川急便は不在通知をSMSで送ることを公式に否定しています。佐川急便を名乗るSMSは100%偽物です。ヤマト・日本郵便も、URLつきのSMSには注意が必要です。
✅ 荷物の追跡は公式アプリ・公式サイトから直接行う
SMSのリンクはタップせず、届いた荷物に関しては各社の公式アプリまたはブラウザで公式サイトを直接開いて確認しましょう。送り状番号があれば追跡番号を直接入力します。
✅ URLのドメインを確認する習慣をつける
リンクを開いてしまった場合、アドレスバーのURLを必ず確認してください。「yamato-transport.co.jp」「sagawa-exp.co.jp」「japanpost.jp」以外のドメインは偽物です。
✅ クレジットカード情報・個人情報は絶対に入力しない
どれほど本物らしく見えても、SMSのリンク先でクレジットカード情報を入力しないことが鉄則です。入力する前に、一度アプリを閉じて公式サイトにアクセスし直しましょう。
✅ スマホのセキュリティアプリを活用する
トレンドマイクロやマカフィーなどのセキュリティアプリは、フィッシングサイトへのアクセスをブロックしてくれます。高齢の家族にも設定してあげましょう。
もし被害に遭ったら
- 💳 クレジットカード会社・銀行に即連絡:不正利用の報告とカード停止を行ってください。
- 💬 消費者ホットライン「188」(いやや):消費生活センターへ相談できます。
- 📞 警察相談専用電話「#9110」:詐欺被害として相談してください。偽SMSのスクリーンショットを保存しておきましょう。

荷物を待っているときほど、偽SMSに引っかかりやすいものです。「タップする前に一呼吸」——この習慣を、大切な方にも伝えてください。宅配業者への問い合わせは、公式アプリから。それだけで被害を防げます。
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