あなたの証券口座が、知らない間に操作されているとしたら――。2025年から2026年にかけて、証券会社を装ったフィッシング詐欺による口座乗っ取りが急増しています。金融庁の報告によると、被害件数は不正アクセス18,915件・不正取引10,474件にのぼり、被害額は2025年の7か月だけで6,200億円超という衝撃的な規模に達しています。
何が起きているのか
本物そっくりの偽サイトや偽メールを使い、証券口座のIDとパスワードを盗み取る手口です。盗んだ情報で口座にログインし、保有している株式を勝手に売却。その代金で不審な株を大量購入するという、組織的な犯罪が繰り返されています。
被害者の多くは、しばらく口座を確認しないでいる間に気づかず、後から残高がゼロになっていることに気づくケースが多く報告されています。
手口の3ステップ

① 偽メール・偽サイトでID・パスワードを盗む
「セキュリティ確認が必要です」「ログインを確認してください」などのメールが届き、本物そっくりの偽ログイン画面に誘導されます。そこで入力した情報が即座に犯人の手に渡ります。
② 口座に不正ログインして株を売却
盗んだID・パスワードで本物の証券口座にログイン。保有株をすべて売り払い、現金化します。
③ 不審な株を購入・被害者は気づけない
売却代金で特定の株を大量購入(株価操作目的とみられる)。被害者が気づく頃には、口座の中身はすっかり入れ替わっています。
今日からできる具体的な対策
✅ メールのリンクからは絶対にログインしない
証券会社からのメールを受け取っても、リンクをクリックせず、ブラウザに直接URLを打ち込むか、ブックマークからアクセスしてください。
✅ パスキー(指紋・顔認証)認証に切り替える
IDとパスワードだけの認証は危険です。お使いの証券会社の設定画面でパスキーや生体認証を有効にしてください。
✅ 定期的に口座残高・取引履歴を確認する
月1回でもよいので口座を確認する習慣をつけましょう。不審な取引があればすぐに証券会社に連絡してください。
✅ 証券会社の公式アプリを使う
ブラウザよりも公式アプリのほうが安全です。アプリから操作する習慣をつけると偽サイトに誘導されるリスクが下がります。
✅ 身に覚えのないメールは開かず削除
「口座が停止されます」「至急ご確認ください」などの煽り文句は詐欺の典型サインです。すぐに削除し、公式サイトで直接確認しましょう。

貯めた資産が一夜にして消える。これが現代の詐欺の現実です。メールのリンクは踏まない、口座は定期的に確認する――この二つを守るだけで、被害を防ぐ確率は大きく上がります。
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