実在の経済学者を語り3億2000万円詐取!プラチナ地金まで騙し取るSNS投資詐欺の手口

「実在する経済学者の先生のアシスタントです。先生が市場を分析してくださいます」——SNSに届いた一通のメッセージが、60代女性の3億円超の財産を奪いました。さいたま市の女性が現金やプラチナ地金など約3億2,000万円をだまし取られたSNS型投資詐欺事件で、大阪市の会社役員の女(56歳)が換金役として逮捕されました(NHKニュース報道)。

何が起きたのか

被害者の女性は昨年(2025年)、SNSで「実在する経済学者のアシスタント」を名乗る人物からメッセージを受け取りました。「先生が投資先を分析して利益を出している」と持ちかけられ、信頼を深めた末に投資を開始。指定された口座に現金を振り込んだほか、投資機関の職員を名乗る人物が直接自宅を訪問して金やプラチナの地金を受け取っていきました。

被害総額は約3億2,000万円相当に上り、現金のみならず貴金属という形でも資産を奪われた点が、今回の事件の特徴です。逮捕された女は詐欺グループの「換金役」として、盗品と知りながらプラチナ地金を現金に換えていたとみられています。

手口の解説

SNS型投資詐欺(プラチナ地金)の4ステップ:SNS接触→信頼構築と投資誘導→現金+地金を詐取→換金して逃走

①【接触】実在する著名人のアシスタントを装いSNSでDM
著名な経済学者・投資家・芸能人など、一般人が信頼しやすい人物のアシスタントや関係者を名乗り、SNSのダイレクトメッセージで接触してきます。「先生の投資グループに招待する」と特別感を演出します。

②【信頼構築】投資の「実績」を見せて信用させる
専用の投資アプリや管理画面を使い、「利益が出ている」と見せかけます。最初は少額の「成果」を実感させ、「もっと入れれば利益が大きくなる」と徐々に大きな金額を投じさせます。

③【資産詐取】現金の振込だけでなくプラチナ地金を直接受け取る
「投資機関の職員」を名乗る人物が自宅を訪問し、プラチナや金などの貴金属を直接回収します。現金振込と合わせることで追跡を困難にする巧妙な手口です。銀行口座の取引履歴だけでは被害全額が分からなくなります。

④【換金・逃走】換金役が現金化して詐欺グループへ
回収した貴金属は、グループ内の「換金役」が質店や貴金属買取業者で現金化します。組織全体で役割を分担することで、一人が逮捕されても全体の解明が困難になっています。

今日からできる対策

SNSで「著名人のアシスタント」を名乗る接触は詐欺と疑う
実在する著名人の名前を使うことで信頼感を高めるのが最新の手口です。有名人の関係者を名乗るSNSのDMは、どれほど説得力があっても詐欺と疑ってください。

「投資機関の職員が自宅に来る」は詐欺のサイン
正規の金融機関・投資会社が自宅を訪問して貴金属や現金を受け取ることはありません。自宅訪問を求められた時点で詐欺を疑い、応じないでください。

投資アプリの「利益表示」は信用しない
詐欺グループが用意した専用アプリは、いくらでも利益が出ているように表示を操作できます。出金しようとすると「手数料」「税金」などの名目でさらにお金を取られます。

大きな投資を勧められたら、必ず家族や専門家に相談する
「秘密にしてほしい」「家族には話さないで」と口止めされたら確実に詐欺です。大きなお金が動く前に必ず家族・知人・弁護士・消費生活センターに相談してください。

現金以外(貴金属・電子マネー)での支払いを求められたら断る
正規の投資では貴金属での支払いを求めることはありません。「プラチナで出資して」「金を持ってきて」という要求は詐欺以外にありえません。

もし被害に遭ったら

  • 💬 消費者ホットライン「188」(いやや):返金・被害回復の相談ができます。弁護士への相談窓口も紹介してもらえます。
  • 📞 警察相談専用電話「#9110」:詐欺被害として相談してください。振込明細・DMのスクリーンショット・訪問者の特徴を記録しておきましょう。
  • 🏦 振込先銀行に即連絡:振込先口座の凍結依頼ができます。早ければ早いほど被害回復の可能性があります。
安国院道和
安国院道和

3億円という数字に驚きますが、被害者の方は毎日のSNSのやりとりの中で少しずつ信頼を積み重ね、気づかぬうちに深みにはまっていきました。「著名人の知り合い」を名乗られたとき、それが詐欺の始まりです。迷ったらまず188番へ。

出典

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