警察官を名乗る電話、実は「研修」を受けた人がかけているとしたら。
何が起きたか
2026年8月10日、愛知県警は無職の男(56)と無職の男(51)を詐欺容疑で再逮捕しました。2人とも警察官などを名乗る特殊詐欺の「かけ子」(電話をかける役)とみられています。
男(56)は2025年5月ごろ、長野県内の女性(83)にうその電話をかけました。「あなた名義の口座に暴力団員の資金が流れている」と伝え、現金1140万円をだまし取ったとされます。
男(51)は同じころ、岐阜市内の男性(77)にうその電話をかけました。「あなた名義の携帯電話が犯罪に使われている」と伝え、現金795万円をだまし取ったとされます。
2人が関わったとみられる詐欺グループは、未遂を含め少なくとも32件の詐欺に関わっています。被害総額は3億5000万円以上とみられています。
手口の解説

今回の事件から見える手口の流れは、次の3ステップです。
①スマホ支給:詐欺グループは「かけ子」役に、専用のスマートフォンを配ります。
②研修:配られたスマホには専用アプリが入っています。それをもとに「だます技術」を磨く事前研修を受けます。まるで会社の新人研修のような仕組みです。
③実行:研修を終えると、台本どおりに警察官などを名乗り、電話をかけ始めます。
詐欺グループは、素人でも短期間で「それらしく」話せるよう、組織的に人材を育てていたとみられます。話し方が自然で堂々としていても、詐欺である可能性は変わりません。
今日からできる対策
・「警察官」「あなた名義の口座」といった言葉が出たら、まず詐欺を疑いましょう。
・話し方が丁寧で自然でも、安心材料にはなりません。電話の内容そのものを疑いましょう。
・その場で答えず、いったん電話を切りましょう。自分で調べた警察の代表番号にかけ直して確認しましょう。
・家族と「こういう電話が来たら一度切って相談する」というルールを、あらかじめ決めておきましょう。
・自宅の電話を留守番電話に設定しておきましょう。詐欺の電話は、留守番電話に切り替わると多くが切れます。
もし被害に遭ったら
お金を振り込んだり渡したりしてしまったら、すぐに警察に連絡してください。
迷ったときは、消費者ホットライン「188」(いやや!)に相談できます。警察相談専用電話「#9110」も利用できます。
まとめ

「上手に話す人ほど怪しい」くらいの気持ちで、ちょうどよいのです。電話の向こうの落ち着きは、練習の成果かもしれません。
出典
中日新聞Web「警察官役80~90人規模か『オンライン研修』受け自宅で待機 詐欺『かけ子』疑いの男2人を愛知県警が再逮捕」
メ〜テレ(名古屋テレビ)「被害総額は少なくとも3億5000万円か 詐欺グループが関与した特殊詐欺 だます技術を磨く研修も」
コメント