「実家は空き家のまま…」その油断が狙われています。愛知県を拠点にした窃盗団による空き家荒らしが、東海や北陸・関西など8県で450件超に拡大しています。だれの家も対象になり得る理由と、今日からできる対策を解説します。
何が起きたか
愛知県警は2026年8月、邸宅侵入と窃盗の疑いで、ベトナム国籍のヴー・クアン・ティエン容疑者(25)とグエン・クアン・トゥエン容疑者(36)を逮捕しました。2人とも住所不定・職業不詳です。
2人は7月9日、三重県亀山市の空き家に侵入し、指輪1個(時価約1万円相当)を盗んだ疑いが持たれています。
警察は2人を、愛知県一宮市内の集合住宅などを拠点とする窃盗グループのメンバーとみて捜査しています。このグループは愛知・岐阜・三重のほか北陸や関西など、あわせて8県で空き家を狙った被害を繰り返していたとみられ、愛知県内だけで今年に入り約450件もの同様の被害が確認されています。名古屋出入国在留管理局も、入管難民法違反(不法残留)の疑いで関係者10人を摘発しました。
犯行の手口

空き家を狙った窃盗は、一般的に次のような流れで行われるといわれています。
①下見:郵便受けに郵便物がたまっている、庭の雑草が伸びているなど、人の出入りがない家を探す
②侵入:窓ガラスを割る、無施錠の窓や戸を探すなどして家の中に入る
③盗難:貴金属や現金など、金目のものを持ち出して立ち去る
今回の事件で盗まれたのは、指輪1個でした。1件あたりの被害額は小さくても、同じ手口が繰り返されれば被害は積み重なります。「空き家だから何もない」という思い込みは禁物です。
今日からできる対策
- 実家や親族の空き家は、月1回以上は誰かが訪れて郵便物や庭の様子を確認する
- 郵便物・新聞は転送や配達停止の手続きをし、たまったままにしない
- 雨戸やシャッターを閉め、窓には補助錠を付けて「割られても開けにくい」状態にする
- 夜だけ電気がつくタイマーや、人感センサーライトを使い「人がいる」ように見せる
- 自治会や近所、空き家の見回りサービスなどと連絡を取り、異変があればすぐ知らせてもらえる関係を作る
もし被害に遭ったら
空き家の異変に気づいたら、中には入らずすぐに110番通報してください。指紋や足跡などの証拠が消えないよう、家の中や周囲にはできるだけ触れないようにしましょう。
盗難に備えた保険に入っているかどうかも、この機会に確認しておくと安心です。犯罪の防止や相談は、警察相談専用電話「#9110」でも受け付けています。

「うちは何もないから大丈夫」——そう思っていた家が、今回も狙われました。空き家は、持ち主が気づかないうちに何度も見られていることがあります。月に一度、実家をのぞきに行く。その一手間が、大切な家を守ります。
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