「医療費が戻ります。ATMで手続きを」は詐欺!出し子の男逮捕・還付金詐欺の手口と対策

「市役所の者ですが、医療費の過払い金が戻ります。本日中にATMで手続きが必要です」——その電話は詐欺です。2026年7月8日、神奈川県警が還付金詐欺の「出し子」として建設作業員の男(33)を逮捕しました。2025年12月、相模原市の60代男性から約50万円をだまし取った疑いです。(tvkニュース・テレビ神奈川 2026年7月8日)

何が起きたのか

逮捕された建設作業員の男(33)は2025年12月、共犯者と共謀し、相模原市の60代男性に「還付金が受け取れる」と電話をかけて信じさせ、ATMで現金を振り込ませたとされています。その後、男は別の場所のATMで出し子(現金の引き出し役)として約50万円を引き出した疑いがかけられています。

還付金詐欺の特徴は「お金が戻ってくる」という言葉でATMへ誘導し、被害者自身に犯人の口座へ振り込み操作をさせることです。被害者は「受け取るための手続き」と思いながら、実際には犯人に「送金」しています。

手口の解説

還付金詐欺の4ステップ:市役所を名乗る電話→ATMへ誘導→電話しながら操作→犯人が別ATMで引き出す

①【接触】「市役所・年金事務所・税務署」を名乗り電話がかかってくる
「○○市役所の国民健康保険課です」「後期高齢者医療の過払い金があります」「医療費の還付手続きが必要です」などと電話してきます。本物の市役所職員らしい口調・知識で話すため信じてしまいがちです。

②【誘導】「ATMで手続きができます」と近くのATMへ急かす
「今日が期限です」「手続きはATMでできます」と言い、近くのコンビニや銀行のATMへ急かします。「携帯電話を持ってATMの前で電話してください」と指示されます。

③【操作】電話で指示しながらATMを操作させる
ATMの前で電話をつなぎっぱなしにしたまま、「画面の〇〇ボタンを押してください」と一つ一つ指示します。被害者は「還付金を受け取る手続き」と思っていますが、実際には犯人の口座への「振り込み操作」をしています。

④【引き出し】出し子が別の場所で現金を引き出す
被害者が振り込んだ直後、グループの出し子が全国各地のATMで現金を次々に引き出します。複数の口座を使って資金を分散させるため、追跡が困難になります。

今日からできる対策

「ATMで還付金の手続き」はあり得ない
市区町村・年金事務所・税務署が「ATMで還付金を受け取れます」と案内することはありません。ATMは「振り込む」機械です。「受け取れる」という説明自体が嘘です。

「今日が期限」は焦らせる詐欺の手口
本物の還付手続きに「今日中」という緊急性はありません。「期限が今日」と急かされたら、一度電話を切り、自分で調べた市役所の番号に折り返しましょう。

ATMで電話しながら操作しない
銀行やコンビニのATMで「電話をつなぎながら操作してください」と言われたら、それは詐欺の確定サインです。操作をやめ、その場のATM周辺の係員や警備員に声をかけてください。

「○○市役所から電話」は偽物の可能性がある
番号の偽装(なりすまし電話)で市役所の電話番号に見せかけることができます。電話番号が本物に見えても安心しないでください。

家族・知人に「還付金の話がきたら教えて」と伝えておく
「市役所から電話があって、ATMに行ってきた」と後から話してくれる家族がいたら、それは詐欺被害の可能性があります。「ATMに行く前に必ず相談して」と事前に伝えておきましょう。

もし被害に遭ったら

  • 💬 消費者ホットライン「188」(いやや):返金・被害回復の相談ができます。
  • 📞 警察相談専用電話「#9110」:詐欺被害として届け出てください。振込先口座・電話番号・通話時刻を記録しておきましょう。
  • 🏦 振込先銀行に即連絡:振込直後であれば口座凍結依頼が可能です。被害を少しでも少なくするために、気づいた瞬間にすぐ連絡してください。
安国院道和
安国院道和

ATMはお金を「送る」機械です。「還付金を受け取る手続き」をATMでやることは絶対にありません。電話をしながらATMを操作しそうになったとき、まず立ち止まって188番に電話を。その一歩が財産を守ります。

出典

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