友だちから「電子マネーを買って、番号を教えて」とLINEが届いた。それは本人ではなく、乗っ取り犯かもしれない。乗っ取られたら、すぐにログアウトしてパスワードを変え、周りに知らせてほしい。
この記事でわかること
- LINEが乗っ取られる原因と、乗っ取られたサインの確認方法
- 乗っ取られた直後にまずやるべき対処の手順
- 友だちから電子マネーや送金を頼まれた時の見分け方と相談先
いま何が起きているか
LINEなどSNSの乗っ取りを使った電子マネー詐欺は、全国で相次いでいる。警察庁は2026年9月、改めて注意を呼びかけた。犯人は偽のログイン画面でパスワードや認証番号をだまし取る。そのうえで本人になりすまし、「友だち」に電子マネーの購入を頼む。
2026年6月には、LINEが公式Xで新しい手口を注意喚起した。「コンテストに投票して」というメッセージから偽サイトへ誘導する手口だ。そこで電話番号とパスワードを入力させ、アカウントを乗っ取る。その後、乗っ取ったアカウントから家族や知人を装う。「PayPayで送金してほしい」と要求する被害が報告されている。
手口の見せ方は時期によって変わる。だが「認証番号を聞き出す」「送金を頼む」という核心部分は変わらない。被害は高齢者だけでなく、スマホに慣れた世代にも広がっている。普段から使い慣れたアプリだからこそ、警戒心が緩むからだ。
乗っ取りの手口

乗っ取りから金銭被害までは、おおむね次の4段階で進む。
①接触・誘導 知人や企業を装ったメッセージ、偽の投票・懸賞サイトへのリンクが届く。
②情報の詐取 リンク先の偽ログイン画面で、ID・パスワード・SMSの認証番号を入力させられる。
③アカウント乗っ取り 盗んだ情報でログインされ、持ち主はアカウントから締め出される。
④金銭要求 乗っ取ったアカウントから「友だち」全員へメッセージを送る。電子マネーの購入や送金を頼む内容だ。
だまされる方が悪いのではなく、だます側がプロだ。本物そっくりの偽サイトを作り、普段の会話に紛れ込ませてくる手口を、瞬時に見抜くのは誰でも難しい。しかも相手は「いつもの友だち」のアイコンと名前のままだ。疑う理由が、最初はどこにも見当たらない。
実際のセリフ・文面
「コンビニで電子マネー1万円分買って、その番号教えて」
見抜くポイント: 普段の会話と違う事務的な言い回しで、具体的な金額と購入先を指定してくる。本人同士なら、まず理由や状況を説明するはずだ。
「投票してほしい」(リンク先で電話番号とパスワードの入力を求められる)
見抜くポイント: 投票や応募を理由に、SNSのログイン情報を入力させるサイトは存在しない。リンクを開く前に、送り主へ電話で確認してほしい。
(引用元: 警察庁サイバー警察局「サイバー警察局便り 2026 Vol.13」、ITmedia NEWS)
今日からできる対策
結論: 乗っ取りは「今日の5分」で防げることが多い。下のチェックリストを今すぐ実行してほしい。
- ✅ 今すぐ、LINEの「設定→アカウント→ログイン中の端末」を確認する。見覚えのない端末があれば、今日のうちにログアウトする
- ✅ パスワードを今日中に変更する。推測されにくい文字列にし、他のサービスと使い回さない
- ✅ 認証番号は誰にも教えない。家族や「LINE社員」を名乗る相手でも、SMSで届く番号を電話やメッセージで聞かれたら答えない
- ✅ 「ログイン許可」を1分でオフにする。新しい端末からのログインを防げる
- ✅ 投票・懸賞のリンクは安易に開かない。公式アプリ以外のリンク先でログイン情報を求められたら、入力せずその場を離れる
- ✅ QRコードでの他端末ログイン申請を、安易に承認しない。自分が今操作していない申請が届いたら、拒否してパスワードも変更する
家族ができること
- 📱 今日、電話で「LINEで急にお金や電子マネーを頼まれたら、まず電話で確認し合おう」と家族で決めておく
- 🔒 親のスマホで「ログイン許可」がオフになっているか、5分かけて一緒に確認する
- ☎️ 乗っ取りに気づいたら、LINE以外の方法(電話)で家族や友人に知らせる習慣をつける(「親を詐欺から守る」チェックリストも参考に)
よくある質問
Q. 友だちから電子マネーを買ってと言われたら、まず何をすればいいですか?
A. その場で買わず、LINE以外の方法(電話など)で本人に本当に頼んだのか確認してください。乗っ取り被害の場合、本人はまだ気づいていないことが多いです。
Q. 自分のアカウントが乗っ取られたか、どうやって確認しますか?
A. LINEの設定画面で「ログイン中の端末」を開いてください。覚えのない端末がないか確認しましょう。身に覚えのないログイン通知が届いた場合も要注意です。
Q. パスワードを変えても不安な場合はどうすればいいですか?
A. 警察のサイバー犯罪相談窓口やLINEのカスタマーサポートに相談してください。電子マネーなど金銭の被害が出た場合は、消費者ホットライン188にも連絡できます。
もし被害に遭ったら
1人で抱えず、すぐに相談してほしい。
| 状況 | 連絡先 | 備考 |
|---|---|---|
| すでに電子マネーを購入・送金してしまった時 | 警察相談専用電話「#9110」 | 緊急でない相談にも対応。最寄りの警察署でも可 |
| 契約や支払いの前に相談したい時 | 消費者ホットライン「188」 | 平日・土日祝対応、通話料有料 |
| アカウントがログインできない・復旧したい時 | LINEカスタマーサポート | アプリ内の「設定→ヘルプ」から問い合わせ |
窓口の使い分けに迷ったら詐欺かもと思ったら|188・#9110の相談先まとめも参考にしてほしい。

友だちの顔が見える画面だからこそ、つい信じてしまうもの。それは当たり前のことで、恥じることではありません。少しでも「いつもと違う」と感じたら、一度電話で声を聞いてみてください。それだけで、あなたも友だちも守れます。