スーパー銭湯や温浴施設のロッカー、鍵の番号を誰かに見られていないか気にしたことはありますか。千葉県では、ロッカーの鍵番号から合鍵を作られ、クレジットカードのICチップをすり替えられる事件が相次いで発覚しました。結論から言うと、ロッカーに現金やカードを入れっぱなしにせず、持ち歩くかダイヤル式の施設を選ぶことが一番の対策です。
この記事でわかること
- 千葉県のスーパー銭湯で起きた「合鍵窃盗・ICチップすり替え」事件の概要
- 鍵番号から合鍵を作られる仕組みと、海外で不正利用されるまでの流れ
- 今日からできる対策と、被害に気づいたときの連絡先
何が起きたか
千葉県警は2026年10月8日、建造物侵入と窃盗未遂の疑いで、住所・職業不詳で中国籍の18歳の少年を再逮捕しました。結論として、この事件は1人の少年だけでなく、組織的な犯行とみて捜査が進められています。
少年は9月2日、千葉県内のスーパー銭湯の男性更衣室で、合鍵を使って横芝光町の50代無職男性のロッカーを開け、金品を盗もうとした疑いがあります。鞄からは、この施設の男性用ロッカーのほぼすべてを開けられる合鍵約170本が押収されました(千葉日報オンライン、読売新聞オンライン)。
被害はこの1件だけではありません。6月以降、千葉・東京・神奈川・埼玉の1都3県の温浴施設で、ロッカーに預けたクレジットカードのICチップを剥がしてすり替えられる被害が約100件確認されています。すり替えられたチップは香港などで不正に使われ、被害総額は少なくとも数百万円にのぼるとみられています(読売新聞オンライン、2026年10月)。
犯行の手口

報道をもとに整理すると、犯行は次の3段階で行われたとみられます。結論として、どの段階も利用者が気づきにくい点が特徴です。
①鍵番号の入手:ロッカーの鍵には、メーカー名と番号が刻印されています。この番号が分かれば、鍵そのものを持っていなくても合鍵を発注できる場合があります。
②合鍵でロッカーを開ける:発注した合鍵で、利用者が入浴中のロッカーを開けます。押収された合鍵が約170本に上ったことから、特定の鍵番号を狙い撃ちしていたのではなく、施設のロッカーをほぼ総当たりできる状態だったとみられます。
③ICチップのすり替え:クレジットカードそのものを盗むと利用者がすぐに気づくため、ICチップだけを温めて剥がし、別のチップとすり替えてロッカーに戻します。カードの見た目は変わらないため、利用明細を確認するまで被害に気づきにくいのが特徴です。
今日からできる対策
- 今日から:スーパー銭湯や温浴施設では、ダイヤル式や自分で暗証番号を設定できるロッカーがある施設を選ぶ
- 今すぐ:ロッカーの鍵を人に見せたり、番号を口に出したりしない
- 5分でできる:入浴時はクレジットカードを持ち込まず、現金かキャッシュカードなど最小限の貴重品にする
- 今夜のうちに:クレジットカード会社のアプリやメール通知をオンにし、利用直後に気づける状態にしておく
- もし心配なら:高額の貴重品はロッカーではなく、フロントの貴重品預かり(鍵なしで職員が管理する方式)を利用する
鍵をかけていたのに盗まれた利用者が悪いのではありません。番号だけで合鍵を作れる仕組みを悪用する側が、一枚上手なだけです。置き配の荷物が盗まれる被害と同じく、「鍵をかけたから安心」という思い込みそのものが狙われています。
よくある質問
Q. 鍵番号を見られただけで合鍵は作れますか?
A. はい。鍵そのものがなくても、刻印された番号から合鍵を発注できる場合があります。ロッカーの鍵番号は他人に見せないよう管理してください。
Q. クレジットカードのICチップがすり替えられていないか、どう確認できますか?
A. 見た目では判別しづらいため、利用明細やアプリの通知をこまめに確認し、覚えのない請求があればすぐにカード会社へ連絡してください。
Q. ダイヤル式のロッカーなら安全ですか?
A. 鍵そのものが存在しないダイヤル式や暗証番号式のロッカーは、合鍵を作られるリスクがないため、鍵式よりも安全性が高いといえます。
もし被害に遭ったら
クレジットカードの不正利用に気づいたら、まずカード会社に連絡して利用停止を依頼してください。盗難そのものは警察への届け出も必要です。
| 窓口 | 連絡先 | こんな時に |
|---|---|---|
| 警察(緊急) | 110番 | 盗難や不正利用にその場で気づいたとき |
| 警察相談専用電話 | #9110 | 緊急ではないが被害や不安を相談したいとき |
| クレジットカード会社 | カード裏面の紛失・盗難窓口 | 身に覚えのない利用があったとき |
| 消費者ホットライン | 188 | 対応の仕方に困ったとき |

鍵をかけたから大丈夫、と思う気持ちの隙間を突かれた事件です。湯上がりの気の緩んだひとときこそ、貴重品は身につけておくくらいの用心が、かえって安心につながります。