「携帯が壊れて、借り物の電話からかけている」──息子の声が違っても、そう言われたら信じてしまいませんか。三重県内で先週、この手口による詐欺が3件・合計620万円相次ぎました。
何が起きたか
2026年7月下旬、三重県内で「息子を装う詐欺」が相次ぎました。
7月26日から28日にかけて、四日市市の70代女性2人が合計520万円の被害に遭いました。
1件目は、亀山市のJR関駅付近で男に現金400万円を手渡した事件です。
2件目は、四日市市内の近鉄楠駅付近で、現金と菓子折りを男に渡した事件です。
さらに7月22日から25日には、明和町の80代女性が津市内で現金100万円をだまし取られています。
三重県内だけで、わずか1週間ほどの間に3件・合計620万円の被害が確認されました。

手口の解説
①接触:息子を名乗る男から電話がかかってきます。「携帯が壊れて、今は別の電話を借りている」「携帯の番号が変わった」などと説明されます。声や番号が違っても、その理由をあらかじめ用意しておくことで、疑いにくくしているのです。
②信用させる:1日ほど間を置いてから、「女性を妊娠させてしまった」「400万円の慰謝料(示談金)を請求されている」と打ち明けられます。時間を置くのは、家族に確認する隙を与えず、心配だけを先に募らせるためとみられます。
③金銭要求:「用意できるお金は?」と聞かれ、「100万円ならある」などと答えると、「では、来るときにお菓子も買ってきて」と指示されます。日常的な頼み事を挟むことで、異常な状況だと気づきにくくする狙いがあります。その後「弁護士」や「法律事務所の関係者」を名乗る別の男が、駅前などに現れ、現金と菓子折りを受け取ります。
四日市の1件目は帰宅後に本物の息子へ電話をかけたことで、2件目は夫が息子の妻に確認の電話をかけたことで、明和町のケースも実の息子への確認によって、ようやく詐欺だと発覚しました。
今日からできる対策
- 電話の声や番号が違ったら、いったん切り、家族が普段使っている連絡先に自分からかけ直す
- 「携帯が壊れた」「番号が変わった」という説明そのものを、まず一度疑ってみる
- 「妊娠」「慰謝料」「示談金」など、恥ずかしさや焦りにつけ込む話を聞いたら、その場で即答せず家族や友人に相談する
- 弁護士や法律事務所の関係者が、駅前や路上で現金を受け取ることは絶対にない
- 「お菓子も買ってきて」のような自然な頼み事にも流されず、一度冷静になって状況を整理する
もし被害に遭ったら
少しでも「おかしいな」と感じたら、一人で悩まず、すぐに相談してください。
消費者ホットライン「188(いやや!)」
警察相談専用電話「#9110」
お金を渡してしまった後でも、早く動くことで被害を防げる場合があります。
まとめ
安国院道和より:「息子を名乗る声にどきりとしても、まずは自分から掛け直す。その一手間が、大切なお金と家族の絆を守ります。」
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