「受け子」を仲間が襲う|闇バイト強盗200万円事件

「簡単に稼げる」と闇バイトに応募したら、味方のはずの仲間に襲われるかもしれません。富山市の事件が、その危険な現実を示しました。

何が起きたか

2026年8月16日午後1時20分ごろ、富山市芝園町の路上で事件が起きました。

50代の男性が、中国籍の男3人に取り押さえられました。

男性はかばんの中から、現金およそ200万円を奪われました。

近くにいた人が「何しとるんじゃ」と声を上げると、3人は逃げました。

富山県警は8月17日までに、強盗の疑いで中国籍の男3人(21歳・44歳・20歳)を逮捕しました。

警察は、特定の組織を持たない「トクリュウ」による犯行とみて調べています。

さらに捜査で、思いがけない事実が分かりました。

現金を奪われた男性(58、無職)自身も、特殊詐欺の疑いで逮捕されたのです。

男性は貴金属会社の社員になりすましました。

県内に帰省していた70代女性に「恵まれない人たちに資金援助したい」などと持ちかけました。

そして現金200万円と、金の延べ棒1本(約1キロ、時価2400万円相当)をだまし取った疑いがあります。

犯行の手口

今回の事件には、闇バイトならではの恐ろしい構図があります。

①応募 — 男性は「簡単に稼げる」といった誘いで、闇バイトに応募したとみられます。

②実行 — 指示通りに、高齢女性から現金と金地金をだまし取りました。

③把握 — 別の実行犯グループが、この受け子が金を受け取ったことを事前につかんでいた可能性があります。

④強奪 — 仲間のはずの実行犯が、路上で男性を待ち伏せて金を奪いました。

闇バイトの受け子が高齢女性から現金を受け取り、その後仲間に襲われて金を奪われる3コマの手口図解イラスト

闇バイトの実行役は、匿名の指示役とSNSやアプリだけでやり取りします。

互いに素性を知らないまま、同じ犯罪の網の中で動いているのです。

だからこそ、稼いだ金を仲間に横取りされても不思議ではありません。

富山県警によると、受け子自身が強盗の被害に遭うのは県内で初めてのケースだといいます。

「捕まらなければ得をする」どころか、仲間さえ信用できない世界なのです。

今日からできる対策

  • 「高収入」「即日払い」をうたう闇バイトの求人には、絶対に応募しない
  • SNSやアプリで届く「簡単な仕事」の誘いは、必ず家族や周囲に相談する
  • 身分証や顔写真を先に送るよう求められたら、詐欺グループの可能性を疑う
  • 家族、特に若い世代のスマホの使い方や交友関係に、時々関心を向ける
  • 少しでも「怪しい」と感じたら、1人で判断せず警察や家族に相談する

もし被害に遭ったら

  • 家族が闇バイトに関わっているとわかったら、すぐに警察に相談してください。
  • 自分自身が詐欺や強盗の被害に遭ったときは、迷わず110番通報してください。
  • お金がからむ相談は、消費者ホットライン「188」でも受け付けています。
  • 判断に迷うときは、警察相談専用電話「#9110」に電話してください。
安国院道和
安国院道和

「簡単に稼げる」という言葉ほど、危ないものはありません。闇バイトは、雇い主からも仲間からも、いつ裏切られるか分からない世界です。もし身近な人が誘われていたら、迷わず声をかけてあげてください。それが、大切な人を守る一番の近道です。

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