リフォーム業者が家に来たとき、資産状況を話していませんか。東京都内の強盗事件で、元従業員の男が「下見」役として被害宅の情報を流していたことが分かりました。
何が起きたか
2024年9月30日、東京都国分寺市の住宅に男らが押し入り、住んでいた60代の女性に暴行を加えて骨折などのけがを負わせ、現金約865万円を奪いました。
警視庁などの合同捜査本部は2026年9月16日、住所不定・無職の男(27)と、指示役とみられる男(27)ら4人の、合わせて5人を強盗傷害などの疑いで再逮捕したと発表しました。
このうち住所不定・無職の男は、かつてリフォーム会社に勤務しており、その会社は事件の前にこの住宅のリフォーム工事を請け負っていました。捜査本部は、この男が工事を通じて被害宅の資産状況を知る立場にあり、その情報を指示役に流したとみて調べています。
この事件は、おととし首都圏で相次いだ一連の強盗事件18件のひとつとみられています。実行役は「闇バイト」を通じて集められたとされ、合同捜査本部が実態解明を進めています。
犯行の手口

今回の事件から見えてくる流れは、次の4ステップです。
①情報収集:リフォーム工事などで家に上がった業者の関係者が、間取りや資産状況を知る立場になる
②情報提供:その関係者が、住宅に関する情報を強盗グループの指示役に伝える(今回は元従業員が伝えたとされる)
③実行役の手配:指示役が「闇バイト」などで実行役を集め、対象の住宅を指示する
④実行:実行役が住宅に押し入り、住人に暴行を加えて金品を奪う
車で家の周囲を見回る「下見」や、インターホン越しに在宅を確認する「下見」については、インターホンの「下見」で強盗未遂|バール所持の4人逮捕で手口を紹介しています。今回のように、工事や点検で家に上がった業者関係者が情報源になるケースは、外からはまったく見抜けません。
今日からできる対策
✅ 業者や点検スタッフに、家族構成・在宅時間・貴重品の保管場所を話さない(今日から)
✅ 訪問業者の身分証を確認し、契約した会社に在籍しているか電話で確かめる(次に業者が来た時)
✅ 工事や点検のあと1〜2週間は、来訪者や見慣れない車に注意を払う
✅ 玄関に補助錠を付け、スマホ連動型の防犯カメラを設置する(今夜のうちに検討)
✅ 不安を感じたら、被害の有無にかかわらず「#9110」に相談する
家族ができること
・離れて暮らす親に、最近リフォームや点検を頼んだかどうかを今日、電話で聞いてください(電話一本)。
・業者への応対で、資産や貴重品の話をしないよう一緒に確認してください。
・補助錠や防犯カメラの設置を、次に実家を訪ねたときに一緒に検討してください。
よくある質問
Q. 強盗の下見にはどんなサインがありますか?
A. 車で家の周囲を何度も通る、インターホン越しに在宅かどうかだけを確認して切る、工事と無関係な質問をする、などが挙げられます。少しでも不審に思ったら「#9110」に相談してください。
Q. 一度依頼した業者を信用してはいけませんか?
A. 正規の業者であっても、情報の管理体制は会社によって差があります。契約内容に関係のない質問には答えない習慣をつけておくことが大切です。
Q. 家に業者を入れるのが不安です。どうすればいいですか?
A. 家族や近所の人にいてもらう、対応の様子をスマホで録画しておく、といった方法があります。少しの準備で被害を防げます。
もし被害に遭ったら
実際に押し入られた、または不審な人物を見かけた場合は、迷わず110番通報してください。
まだ被害に遭っていなくても、不安を感じた段階で警察相談専用電話「#9110」に相談できます。
抵抗すると、より重い事件につながる恐れがあります。まずご自身の安全を最優先にしてください。
まとめ

リフォーム工事を頼んだことも、業者に世間話をしたことも、責められることではありません。悪いのは、その情報を狙って利用する強盗グループです。工事のあとこそ、少しだけ気を張って過ごしてください。