歩道を歩いていたら、後ろから来たバイクに突然バッグを引っ張られた――。そんなひったくり被害は、バッグの持ち方を変えるだけでかなり防げます。今日からバッグは「たすき掛け」にしてください。
- ひったくりが起こりやすい時間帯・場所
- バッグの持ち方・自転車の前カゴでできる対策
- 家族ができること、被害に遭った時の連絡先
ひったくりは今どれくらい起きているか
ひったくりは、夕方から夜にかけて住宅街の道路で多く発生しています。全国どこでも、一人で歩く時間帯には注意が必要です。
大阪府警によると、令和7年中のひったくり認知件数は89件で前年より56件減少しました(大阪府警調べ、2026年)。それでも発生時間は午後6時〜午前0時が約4割、午前0時〜午前6時が約3割を占め、夜間に集中しています。被害者の約6割は女性でした。
警視庁も「誰もが被害に遭う可能性がある犯罪」としてひったくりへの注意を呼びかけています(警視庁)。歩行中だけでなく、自転車の前カゴやお店の買い物かごからの被害も報告されています。
ひったくりの手口
ひったくりの多くは、バイクに乗った犯人が後方から近づき、一瞬でバッグを奪う手口です。流れを知っておけば、身構えることができます。
被害に遭う場所は歩いている道路だけではありません。信号待ちで立ち止まっている時や、お店の中で買い物かごにバッグを入れていた時にも被害が起きています(警視庁)。「自分は大丈夫」と思っている瞬間ほど注意が必要です。
①【物色】後方からバッグの持ち方を確認する
バイクや自転車に乗った犯人が後ろからゆっくり近づき、バッグが片方の肩にかかっているだけか、すぐ奪えそうかを見定めます。
②【接近】すれ違う瞬間や信号待ちの隙を狙う
歩行者の横を通り過ぎる一瞬、または信号待ちで立ち止まっている時に、気づかれないよう距離を詰めます。
③【強奪】バッグの持ち手を強く引く
すれ違いざまにバッグを強く引っ張ります。持ち手が肩にかかっているだけだと、そのまま奪われたり、引きずられて転倒したりすることがあります。
④【逃走】バイクや自転車で一瞬で走り去る
奪った瞬間にスピードを上げて逃げるため、追いかけて取り返そうとするのは危険です。

今日からできる対策
✅ バッグは車道と反対側に持ち、ショルダーバッグは「たすき掛け」にする(今日の外出から)
たすき掛けにすると、強く引っ張られても奪われにくくなります。警視庁も推奨する基本の対策です。
✅ 自転車の前カゴに、ひったくり防止カバーやネットをつける(今夜のうちに)
100円ショップやホームセンターで購入でき、自治体が無料配布していることもあります。ひもやマジックテープでしっかり固定してください。
✅ スマートフォンを見ながら、音楽を聴きながらの歩行をやめる
後方からの気配やバイクの音に気づけるよう、周囲への注意を保ってください。
✅ 夜間は人通りが多く明るい道を選ぶ(帰宅時間を5分早める)
暗い道や、車道と歩道の区別がない道路は避けてください。
✅ 万一引っ張られたら、無理に抵抗せず手を離す
引っ張り合いで転倒すると、骨折など大けがにつながります。バッグより自分の体を守ってください。
どれも特別な道具や費用がいらない、今日からできることばかりです。まずはバッグの持ち方から見直してみてください。
家族ができること
ひったくりは女性の被害が多い一方、年齢を問わず誰もが被害に遭う可能性がある犯罪です(警視庁)。離れて暮らす親が一人で出歩くことが多いなら、今日電話一本でできることがあります。
📞 ひったくり防止カバーを一緒に選んで送る
自転車に乗る習慣があるなら、防止カバーを贈り、取り付け方も一緒に確認してください。
📞 バッグの持ち方を「たすき掛け」に変えるよう声をかける
電話で「バッグは斜めにかけてね」と伝えるだけでも効果があります。
📞 夜の外出をできるだけ避けるよう話し合う
「買い物や散歩は明るい時間帯に」を、家族のルールにしてください。
📞 お住まいの自治体の防犯情報・パトロール情報を一緒に確認する
市区町村のホームページや防犯メールで、近所のひったくり発生情報を受け取れる場合があります。登録を手伝ってあげてください。
よくある質問
Q. ひったくり防止カバーはどこで買えますか?
A. 100円ショップやホームセンター、自転車店で購入できます。自治体によっては無料配布や貸し出しを行っている場合もあるので、お住まいの市区町村のホームページも確認してください。ひもやマジックテープで前カゴにしっかり固定するタイプが主流です。
Q. バッグを引っ張られたらどうすればいいですか?
A. 無理に抵抗せず、手を離してください。引っ張り合いで転倒すると骨折などの大けがにつながるおそれがあります。バッグより自分の身を守ることを優先してください。
Q. 被害に遭ったらすぐ何をすればいいですか?
A. すぐに110番通報してください。犯人の服装、年齢の見た目、バイクや自転車の特徴、逃げた方向を覚えている範囲で伝えると捜査に役立ちます。
もし被害に遭ったら
ひったくりに遭ったのは、油断していたからではありません。後ろから近づいて奪う、卑劣な手口を使う側が悪いのです。
通報する時は、日時・場所に加えて、犯人の服装や年齢の見た目、バイク・自転車の色や特徴、逃げた方向をできるだけ詳しくメモしておくと、その後の捜査に役立ちます。
| 窓口 | 電話番号 | こんな時に |
|---|---|---|
| 110番 | 110 | 今まさに被害に遭った、犯人がまだ近くにいる |
| 警察相談専用電話 | #9110 | 緊急ではないが相談したい、防犯対策を聞きたい |
| 最寄りの交番・警察署 | ― | 被害届を出す |

バッグをたすき掛けにするだけで、ひったくりはぐっと防ぎやすくなります。たった数秒の手間です。今日の外出から、さっそく試してみてください。ご家族にもぜひ教えてあげてくださいね。