「うちは大丈夫」と思っていませんか。空き巣対策の基本は難しくありません。鍵をもう一つ増やし、侵入に時間がかかる家にすることが、いちばんの防犯になります。
この記事でわかること
- 警察庁データで分かる、空き巣が実際に狙う侵入口と手口
- 一戸建て・マンション・アパート別に、今日からできる対策
- 100均や数千円でできる、侵入をあきらめさせる工夫
いま何が起きているか
空き巣被害の多くは、鍵をかけ忘れた窓や玄関から起きています。警察庁「犯罪統計書」によると、住宅への侵入手段では「無締り(鍵をかけ忘れた状態での侵入)」が46.5%と最も多く、次いで「ガラス破り」が30.5%を占めます。この2つだけで、侵入手段全体の7割超になります。
侵入する場所も傾向がはっきりしています。一戸建て・マンションともに、「窓」と「表出入口(正面の玄関)」からの侵入が全体の7割以上を占めるとされています。侵入窃盗の中でも、住人が留守の間に侵入する「空き巣」は最も多い手口で、全体の約6割を占めます。
つまり空き巣対策は、特別な設備を買うことより先に「窓と玄関を、いつも確実に施錠する」ことが最優先だと分かります。
犯行の手口

空き巣は、次の3段階で被害が起こります。
①下見:留守を確認する
郵便物やチラシの溜まり具合、洗濯物が出ているか、カーテンが開いたままかなどを見て、留守がちな家を探します。インターホンを鳴らして応答がない家を確認する場合もあります。
②侵入:時間のかからない場所を狙う
鍵をかけ忘れた窓・玄関(無締り)や、ガラスを割ればすぐに開く窓を選びます。補助錠や防犯フィルムで時間がかかると分かると、その場で侵入をあきらめる傾向があります。
③盗難:短時間で立ち去る
物音や近所の視線を警戒しながら、数分〜十数分で金品を物色して逃げます。だまされる方・油断している方が悪いのではなく、家の弱点を探し尽くしているのが空き巣のプロです。
警察庁「住まいる防犯110番」では、侵入に5分以上かかると約7割の侵入者があきらめ、10分以上かかるとほとんどの侵入者があきらめるという調査結果が紹介されています。つまり空き巣対策の目的は「侵入をゼロにする」ことよりも、「侵入までの時間を長くして、あきらめさせる」ことにあります。
今日からできる対策
- ✅ 玄関ドアに補助錠を追加してツーロックにする(今夜のうちに、量販店で1,000円前後から) 鍵が2つあるだけで、こじ開けに時間がかかり侵入をあきらめさせやすくなります。
- ✅ 窓に補助錠か防犯フィルムを取り付ける(今週末、100均の窓用補助ロックでも効果あり) ガラス破りに時間をかけさせることが目的です。1階だけでなく、ベランダに面した窓や2階の窓も対象にしてください。
- ✅ 短時間の外出やゴミ出しでも必ず施錠する(今日から、0円) 「無締り」による被害が最も多いことを忘れないでください。
- ✅ 玉砂利を敷く、センサーライトを死角に設置する(週末に、数百円〜数千円) 音や光で「入りにくい家」だと分かってもらうことが防犯になります。
- ✅ 2日以上家を空けるときは、新聞・郵便を止め、近所に一声かけておく(旅行前に) 郵便物が溜まっている状態は、留守を教えるサインになります。
家族ができること
- 🏠 実家に帰ったときに、玄関の補助錠や窓の防犯フィルムの取り付けを手伝う(帰省時に30分)。年配の家族だけでは購入や取り付けが後回しになりがちです。
- 📅 旅行や帰省で家を空ける予定を聞き、その間の新聞・郵便の停止や近所への声かけを一緒に確認する(電話1本、5分)。
- ☎️ 「知らない訪問者やインターホンには、鍵を開けずに対応する」ことを話し合っておく。下見を兼ねた訪問の可能性もあるためです。
よくある質問
Q. 空き巣対策で100均でできることはありますか?
A. あります。窓のサッシに取り付ける補助ロック、窓を少しだけ開けた状態で固定するストッパー、玉砂利、防犯ステッカーなどが100均でも売られています。侵入に時間をかけさせる効果があるので、まず試す価値があります。
Q. マンションの高層階でも空き巣に入られますか?
A. 入られる可能性はあります。ベランダ側の窓の施錠忘れや、共用の非常階段・避難はしごを使って侵入される例が報告されています。高層階だからと油断せず、ベランダ側の窓も必ず施錠してください。
Q. 一戸建てとマンションで対策は違いますか?
A. 基本は同じで「窓・玄関の施錠」と「侵入に時間をかけさせる」ことです。一戸建ては側面・裏側の窓や勝手口が死角になりやすく、マンションはベランダ側の窓や共用部からの侵入に注意が必要です。
もし被害に遭ったら
家の中が荒らされている、鍵が壊されているなど空き巣被害に気づいたら、部屋の中には入らず、次の窓口に連絡してください。犯人の指紋や足跡が消えてしまうため、片付けは警察の現場確認が終わってからにしてください。
| 状況 | 連絡先 | 備考 |
|---|---|---|
| 被害に気づいた・犯人がまだ近くにいる | 110番 | 現場には入らず、屋外の安全な場所で待つ |
| 被害の有無を含めて相談したい | 警察相談専用電話「#9110」 | 緊急でない相談・防犯の相談にも対応 |
| 火災保険に加入している | 加入している保険会社 | 「盗難特約」で被害品が補償される場合がある |

「うちに限って」と思う心の隙を、空き巣は見逃しません。だまされる方・油断している方が悪いのではなく、家の弱点を探し尽くすのがプロの手口です。鍵をひとつ増やすだけでもよいのです。今夜、玄関と窓の鍵を確かめてみてください。