実家が空き家のまま、という方はいませんか。空き家をねらった侵入窃盗が2025年に過去最多を記録しました。鍵をかけるだけでなく、外から「管理されている」と分かる状態を保つことが対策の第一歩です。
この記事でわかること
- 空き家をねらった侵入窃盗が、なぜ過去最多になっているのか
- 警察庁データで分かる、泥棒が「狙う家」の4つの特徴
- 実家が空き家になっている人が今日からできる対策
何が起きたか
空き家をねらった侵入窃盗が、2025年に全国で過去最多を記録しました。警察庁の統計を東京新聞が2026年10月18日に報じています。
統計を取り始めた2020年の3,180件から、2025年は1万1,958件(前年比28.4%増)に達し、約3.8倍に増えました。侵入盗全体の25%を空き家が占めています。東京都内はさらに目立ち、朝日新聞によると2021年の50件から2025年は251件へと約5倍に増えました。
背景には空き家そのものの増加があります。総務省の調査では、全国の空き家は2023年10月時点で900万戸と過去最多を更新しました。親から相続した実家を管理できないまま放置するケースが増えていることが一因とみられます。
犯行の手口

泥棒は必ず下見をしてから狙う家を選びます。東京新聞が伝えた警察捜査関係者の話では、狙われる空き家には次の4つの特徴があるといいます。
①庭の手入れがされていない
雑草が伸びたまま、植木が荒れたままの家は、長期間人が出入りしていないと見抜かれます。
②隣家が離れていて、ガラスを割っても気付かれない
物音が周囲に届きにくい立地は、侵入の際の作業時間を長く取れるため狙われやすくなります。
③物が乱雑に置いてある
敷地内や玄関先が整っていないと、「誰も確認していない家」という印象を与えてしまいます。
④車が止まっていない
長期間車の出入りがないことは、住人が不在であることの分かりやすいサインになります。
侵入の手段は8割以上がガラス破りで、盗まれるのは現金や貴金属のほか、家電やエアコンの室外機(銅線が目的)まで対象になります。実家を空き家にせざるを得ない事情がある人は多く、放置した家族が悪いのではなく、こうして下見を重ねて標的を選ぶ側がプロなのです。
今日からできる対策
- ✅ 郵便局の転送サービスか、親戚・近所での郵便物の回収を頼む(今週中に、無料〜数百円) 郵便物が溜まった状態は、留守を示す最大のサインです。
- ✅ 月1回は実家の様子を見に行く。難しければ空き家見守りサービスを利用する(今月中に検討) 「管理されている」と分かるだけで、下見の段階で狙われにくくなります。
- ✅ 雨戸やシャッターを閉め、庭木は低く刈り込んでおく(次に帰省したときに) 死角と「荒れた印象」の両方を減らせます。
- ✅ タイマー式の照明やセンサーライトを設置する(週末に、数千円から) 人がいるように見せかけることで、下見の段階であきらめさせます。
- ✅ 自治会や隣家に連絡先を伝え、様子がおかしければ知らせてもらうよう頼む(今日、電話1本) 近隣の目が、一番の防犯カメラになります。
家族ができること
- 🏠 兄弟姉妹で実家の見回りの当番を決める(電話1本で相談)。1人に負担が集中すると、見回りが途切れがちになります。
- 📮 郵便局の転送サービスや、警備会社・郵便局の空き家見守りサービスの利用を検討する(今週中に資料請求)。遠方に住んでいても管理の空白を減らせます。
- 💍 貴重品や重要な書類は、帰省の際に持ち出しておく(次回の帰省時に)。盗まれて困るものは、家の中に置いたままにしないことが一番の対策です。
よくある質問
Q. 空き家の見回りはどのくらいの頻度で行えばいいですか?
A. 最低でも月1回が目安です。郵便物の滞留や庭の様子を見るだけでも「管理されている」と伝わり、侵入をあきらめさせる効果があります。自分で行くのが難しい場合は、郵便局や警備会社の空き家見守りサービスを利用してください。
Q. 空き家が泥棒に狙われているかどうかはどこで分かりますか?
A. 明確な見分け方はありませんが、敷地内に見覚えのない足跡がある、郵便受けが荒らされている、庭の様子がいつもと違うなどのサインがあれば注意が必要です。不審に感じたら、警察相談専用電話「#9110」に相談してください。
もし被害に遭ったら
久しぶりに実家を訪れて窓やドアが壊れている、家の中が荒らされているなどに気付いたら、中には入らず、次の窓口に連絡してください。指紋や足跡が消えてしまうため、片付けは警察の現場確認が終わってからにしてください。
| 状況 | 連絡先 | 備考 |
|---|---|---|
| 被害に気付いた・犯人がまだ近くにいる可能性がある | 110番 | 家の中には入らず、屋外の安全な場所で待つ |
| 被害の有無を含めて相談したい・予防について聞きたい | 警察相談専用電話「#9110」 | 緊急でない相談にも対応 |
| 火災保険に加入している | 加入している保険会社 | 「盗難特約」で被害品が補償される場合がある |

実家を離れて暮らすことは、誰のせいでもありません。放置した家族が悪いのではなく、荒れた様子を見て標的を選ぶ側がプロなのです。月に1度の電話や見回りだけでも、空き家は守れます。今日、ご実家に連絡を1本入れてみてください。